【ナーフ所感】悪漢、段取り、ぶんどり、エリシアーナ

以前から予期されていたナーフがついに発表。

変更は以下の通りとなっている。

 

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<悪党同盟の悪漢>

現在ローグの圧倒的パワーを担っている1枚。個人的にはこのカードが最もナーフされるべきだと感じていた。

 

変更内容はヘルス1減というもの。元の高ヘルスでは場残りが良すぎるため、影隠れによる使いまわしや悪の手先による進化といった有効活用がされ過ぎているとブリザードは判断したのだろう。

 

しかしこのカードの強さは効果そのものであり、さらに言えば”3ターン目コイン悪漢”という動きである。ナーフによってこの部分が変更されない以上、悪党同盟の悪漢は引き続き環境に居座ることになると考えられる。

 

<段取り>

近年ナーフされるようになったクラシックカードだが、段取りもその1枚。しかもレアリティはエピックであるから、相当ナーフの必要性があったということなのだろう。実際、ナーフ予想ではこのカードを挙げる声が最も多かったように感じた。

 

言うまでもなく、変更される理由は”段取りぶんどり”という0コストの狂った動きを制限するため。しかしそれだけに留まらず、”段取りマイラ”や”段取りザログ”という強力な組み合わせもあわせて制限されることになる。もっと言うならば、段取りを絡めた”クソデカエドウィン”の弱体化とも捉えられるだろう。

 

後述するぶんどり部隊のナーフを考えると、現在のテンポローグに入り続けることは難しいように思える。2コスト払った”段取りぶんどり”は流石に弱いのではないか。

 

<ぶんどり部隊>

現環境の元凶と言っても過言ではない。あまりの強さから段取りとあわせてほぼ全てのテンポローグの中核を担っていたが、ついにナーフされることになった。

 

1コスト増という単純な変更内容だが、事はそう単純ではない。このカードはコンボ効果を持つ以上基本的に他のカードと組み合わせて使うことになるが、そこへ来て段取りがナーフ。段取りやコインを考えなければ、最短でも4ターン目以降の動きに制限されることになった。

 

 今回のナーフは恐らく予想以上に厳しく、3枚ドロー(サーチ)という強力な効果を打ち消すほどの弱体化になるだろう。テンポローグから外され、あわせて海賊たちも外される未来がそこにある。

 

<文書管理官エリシアーナ>

主にコントロールウォリアー、爆弾ウォリアーで採用されていた中立のカード。雄叫び効果で最大デッキを10枚増やすことができるため、コントロールミラー等においてファティーグ勝負に強くなることができる。

 

問題となっていたのは、8コストであるために悪意の銀行家や若き酒造大師による使いまわしが可能であった点。コントロールミラーでお互いが複数回エリシアーナを使用した場合、発見したカードの性能で勝負が決定してしまうだけでなく、大会において大幅な遅延が発生してしまう。以上の問題を解決するため、前述の2コストミニオンと組み合わせられない9コストに変更されることになった。

 

しかし、忘れてはならないのがコインの存在。後攻ならコインで11マナ使用することができるので、エリシアーナの使いまわしも可能になる。すると当然、両者”エリシアーナ使いまわしセット”を採用していた場合、後攻が勝利することになってしまう。これは欠陥のようにも思えるが、まあ試合が早く終わってくれればブリザードはそれで良いんだろう。

 

<総評>

ナーフ内容にそこまで驚きはなかったが、悪漢は4コストに、エリシアーナは10コストにすれば良かったのではと思ってしまう。また、”段取りぶんどり”もいずれかをナーフすればよく、どちらも弱くなると使い物にならないのではないだろうか。

 

他には、今回メイジに手がかけられなかったのが疑問だ。”巨人招来”の動きや招来が双呪文であることが強力すぎると感じていたが、ブリザードは見逃すことに決めたらしい。

 

<環境予想>

まず明確に予想できるのはテンポローグの弱体化。それに伴い、テンポローグに不利であったハンドメイジやメカハンターの台頭が考えられよう。さらにこれを受けて、コントロールウォリアーや爆弾ウォリアーの減少が予想できる。その結果としては、ローグやウォリアーに不利がついていたものの、メイジやハンターに有利なズーウォーロックの台頭なども考えられるのではないだろうか。